日本オミックス医学会シンポジウム
『GWAS・バイオバンク解析の最近の発展』
【開催概要】
開催:2021/8/24(火) 13:00〜16:20
主催:一般社団法人日本オミックス医学会
理事長:田中博 東京医科歯科大学 名誉教授
会場:Zoomによるオンライン開催
参加費:会員/無料 一般/5,000円 学生/2,000円
開催趣旨:GWAS・バイオバンク解析の最近の発展
近年のゲノムワイド関連分析(GWAS)や前向きポピュレーション準拠ゲノム・コホート型バイオバンクなどの、「遺伝子集団情報」を収集する研究の被験者や測定項目数が大規模化して、これまで課題であった解析が、新しい方法論のもとで解決が進みつつある。例えば、 疾患発症リスク解析においては、何百万という関連SNPの効果を連鎖不平衡性に注意しながら総計したPRS(polygenic risk score)解析では、心血管病や2型糖尿病などを、オッズ比4.0から5.0ぐらいまで予測を達成している。また、大半が非コーディング領域に存在するSNPの疾患発生への寄与も、eQTLをはじめとするマルチオミックス的アプローチによって解明が進んでいるし、多数のVUS(variant of unknown significance)の臨床的意義解明に関しても実験的・情報的方法論が進展している。このような努力によって、「未発見の遺伝率(missing heritability)」も徐々に減じつつある。
本シンポジウムでは、GWAS、バイオバンクなどの集合的遺伝子解析における、実験的・情報論的な最新の進歩を総覧し、ゲノム医科学のこれからの方向性を展望する。
【プログラム】(敬称略)
13時00分~13時10分 開会のあいさつ(理事長挨拶)
13時10分~13時50分 岡田 随象:「遺伝統計学で迫る疾患病態解明とゲノム創薬」
大阪大学大学院 医学系研究科 遺伝統計学 教授
13時50分~14時30分 田宮 元:「東北メディカル・メガバンク機構におけるGWAS・バイオバンク解析の最近の発展」
東北メディカル・メガバンク機構リスク統計解析室
/東北大学大学院医学系研究科 ゲノム遺伝統計学分野 教授
14時30分~14時50分 休憩
14時50分~15時30分 高地 雄太:「eQTL/sQTLから明らかにする多因子疾患の病態」
東京医科歯科大学ゲノム応用医学研究部門
ゲノム機能多様性分野 教授
15時30分~16時10分 鎌谷 洋一郎:「バイオバンクジャパンの多因子疾患ゲノム解析のアップデート」
東京大学大学院新領域創成科学研究科
メディカル情報生命専攻 複雑形質ゲノム解析分野 教授
16時10分~16時20分 閉会の挨拶